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プラスαのインターネット活用術1

Medical Tribune 2000年2月3日 37ページ ©︎鈴木吉彦 医学博士

海外で利用する① ローミングサービスの有無を確認

学会などで海外出張される機会が増えている医師の場合、海外から日本への連絡手段は、これまでは電話かファクシミリしかありませんでした。

欧米に旅行すると、例えば、心配な患者が入院していても、海外から日本のスタッフに細かい指示を出すことは、時差の面からも難しいものがありました。

ところが、インターネットがあれば、海外にいても日本の医療スタッフとの連絡は、リアルライムで電話代も気にすることなく、行えるようになりました。もちろん、医療スタッフだけでなく、患者やその家族へも直接指示を出したり、病気の説明をすることも可能になります。あるいは、今後、インターネットに動画の送受信が可能になることで、テレビ電話の機能が付加されるようになると、直接患者の顔を見ながら指示を出す事ができるようになるかもしれません。

渡航前に“解説ページ”を印刷

では、海外でインターネットを利用するには、どのような点に注意すれば良いのでしょう。まず、大事なことは契約しているインターネット接続業者(プロバイダー)が海外ローミングサービスをサポートしているか、と言うことを予めチェックします。ローミングのroamとは、「人が(当てもなく)歩き回る、ぶらつく;放浪する、漫遊する」という意味の自動詞です。ローミングサービスとは、携帯電話でも使われていますが、インターネットの場合には、海外のアクセスポイントをあちこちつなぎ合わせ歩き回り、日本にたどり着く接続サービスという意味です。

 まず、渡航する前に、ローミングサービスについての解説ページを印刷しておいてください。印刷した紙を旅行バッグに入れて持ち歩くのが大変なら、I.E.であれば、お気に入りに指定して購読を設定し、ダウンロードしておけば便利です。Net-scapeであれば、ページをダウンロードしファイルとして保管しておきます。

また、海外に長期間住むという場合でも、日本のプロバイダーと契約しておく方が便利と考えられる方は、日本のインターネット接続プロバイダーで、かつ海外にもグループプロバイダーを持つ会社と契約しておけば安心です。

参考URLは、http://www.sonet.ne.jp/access/roaming/index.html

ホテルでの利用は料金に注意

外国に行った時、夜になって外出できない時間には、インターネットを使えば退屈をしのげます。特に、米国であれば、古いホテルでない限り、インターネットを使うためのデータポートがついています。ところが、ホテルによって料金体系が異なる事があります。時には、電話料金を節約しようと思って使うと、かえって料金がかかったり、逆に使い放題にしていても、全く料金がかからない場合があるので注意が必要です。

ホテルによっては、インターネットで一回アクセスするごとにチャージする場合があります。どちらかというと、値段の高い高級ホテルほど、こういう手間賃をとります。例えば、ニューヨークのマンハッタンにあるDouble Tree Hotelでは、一回電話するだけで1ドルのチャージがかかります。電話代を節約しようとして接続したり、切ったりしていると、それだけで1ドルずつ加算されてしまうのです。これに対し、インターネットは使い放題で、1−800、つまりフリーダイヤル(日本の0120に相当する)に接続する限りは無料、チャージなし、というホテルは便利です。接続するときは、アクセスポイントの電話番号の前に「9―」をつけるだけです。(ホテルによっては、「8―」の場合もある。)

電子メールもじっくり使えるし、ホームページも見られます。今後はこういうサービスをするホテルを選んで宿泊先を選ぶようになるのではないかと思います。

飛行場ではラウンジを利用

筆者の場合、航空機はUnited Air-line を利用する事が多いのですが、搭乗フロアーには、Red Carpet Clubというラウンジがあります。搭乗までに時間がありすぎる時、あるいは、どうしてもインターネットを使って搭乗前に日本に電子メールを送ったり受信をチェックしたいときにはこのラウンジを利用します。ビジネスクラスやファーストクラスなら無料ですが、エコノミークラスでも50ドルを支払えば、1日使い放題になります。

中に入ると、各テーブルに電話があり、使い方がわからないときには、受付で接続方法を書いたマニュアルを渡してくれるのでそれを見ながら接続します。

また、クラブでは、シートの脇のテーブルには電源コンセントがありません。ですから、モバイルPC内に充電されていた電気を使ってしまいます。電気を節約したい場合には、クラブ内にあるビジネスセンターのようなコンパートメントを使います。そこには、インターネットのデータポートだけでなく、コピー、ファックスマシーン、Federal Expressの投函口などがあり、全て自動化されています。なお、空港によってはラウンジを利用しなくても、ロビーにインターネット端末がある場合もあります。しかし、日本語のフォントがないので、日本語でメールを出したり、日本語のホームページを閲覧する事ができないので注意が必要です。

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