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プラスαのインターネット活用術12

Medical Tribune 2000年4月27日 28ページ ©︎医学博士 鈴木吉彦

プレゼンテーションの資料を作るインターネットで扱えるフォーマットで

医学の講演会ではスライドが使われますが、最近はPowerPointを使ってスライドを作るのが普通になってきました。PowerPointでは様々な画像形式が取り込めます。Mac系であればPICTファイル、Windows系であればBMPファイルで画像を扱うのが普通です。しかし、ファイルサイズを小さくしておきたい場合には、JPEG画像やGIF画像を使う方が便利です。このような画像形式は、医学の世界でも、今後プレゼンテーション資料作りのための基礎知識として必要になってくる事でしょう。

●JPEG画像

 JPEGはフルカラーに対応しているので、写真などの色数が多い画像データに適している形式です。頻度よりも色の情報を落として圧縮する方法なので、一旦JPEG形式で圧縮すると、元の画像に戻す事ができなくなります。ファイルサイズを小さくしようとして、圧縮頻度を高くしてしまうと、画質が悪くなります。講演会用のスライドを作るときには、デスクトップで見るよりも、文字の大きさや見た目が変わるので注意しておく必要があります。

●GIF画像

 インターネットのホームページでよく用いられる形式です。色数は256色と限定されているので、写真には向きません。色数が少なくて描画できるアニメとか模式図、記号などのイラスト画像に向いています。ファイルサイズも小さく、転送には向いています。また、透明色が使えるほか、モザイクのような画像が少しずつ出てくるような技が使えます。そのためホームページ上の動きを与えるテクニックとして利用されることが多いわけです。医師同士で、画像を電子メールなどで送るときには、JPEGよりもGIFの方が良いと思われます。

 電子メールで送る

 画像ファイルを電子メールで送るときには、転送中に壊れる可能性があることを考慮し、圧縮して送るとか、PDFファイルにして送るなど工夫をしたほうが良いでしょう。FTP(File Transfer Protocol)を使う時も、マックバイナリⅡ形式、BinHex形式、Raw Data形式など色々な形式で送りますが、試行錯誤で正しく送れる形式を探すことも必要です。

 緊急で画像を送る必要があるのは、例えば脳外科手術が必要な患者が緊急入院した時、自宅にいる脳外科医に脳のCTを送る場合など、でしょう。外科系の医師は、ぜひ、このデジタル画像転送のテクニックをマスターし、緊急医療に役立てて欲しいと思います。

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